環境

概要

天然資源の減少、大気・土壌・水質汚染、開発計画など、環境問題は多面的であり相互に関係しています。これらの問題を解決するために、アイ・シー・ネット は、環境に配慮した技術の途上国への移転、環境教育、NGOや地域社会との密接な協力、環境モニタリング・アセスメントの強化、エコツーリズムの促進など を行っています。

代表的なプロジェクト

総合村落林業開発計画プロジェクト(PRODEFI)

実施国 : セネガル
実施期間 : 2005年4月~2008年3月
クライアント : JICA
  • 苗木を運ぶ村人

セネガルでは、年々、土壌や水などの自然環境の劣化が進み、地域経済の発展を阻害しています。環境保全や生産基盤の整備のためには、裨益者である住民の自然資源管理への取り組みが必要です。プロジェクトでは、住民が独力で継続可能な植林活動や土壌浸食対策を提案、普及すると同時に、自然資源管理に関連する野菜栽培、畜産など農業活動への技術支援を実施しています。プロジェクトの特徴は、住民対象の研修を出発点とし、全ての活動を開始することです。この研修は、村で実施され「参加者を選別しない」誰でも参加できるユニークなものです。その後のプロジェクトの活動も、住民の研修に対する反応を観察し決定していくという柔軟なものです。

高層魚礁効果調査

実施国 : 日本
実施期間 : 2003年4月~11月、
2004年5月~10月
クライアント : 有限会社 海工房

日本の魚礁事業は、数十年前から沿岸整備の公共事業として実施されてきた。日本の沿岸域には様々なタイプの魚礁が沈設されてきたが、近年、30m以深の沖合漁場の整備を目的とした大型の高層魚礁の設置も行われるようになった。しかし、これまで魚礁の効果調査については、評価の手法も統一されておらず、水産庁を含めた関係者の間でより定量化された調査・評価手法の必要性が検討されるようになった。そこで、開発途上である高層魚礁の効果試験に参加し、モニタリング計画の策定、潜水調査を含む生物資源のフィールド調査、データの定量化と解析を実施した。調査の結果を報告書に取りまとめ、海工房を通じて魚礁メーカーや県水産課、水産研究所等の関係機関に提出し、魚礁に関連する学会や研究会、県庁での発表・報告会を行ってきた。こうした実績が認められ、魚礁関連の国内委員会に外部からオブザーバー参加を要請されるようになった。これら魚礁委員会では、魚礁の生物調査・評価手法のガイドライン、統一された調査マニュアルの作成を検討している。委員会での活動は、今後の日本国内での魚礁調査のあり方、方向性を位置づけることに係わっており、重要な業務となっている。

国際環境協力における南南協力支援のあり方に係る検討調査業務

実施国 : ベリーズ、コスタリカ、
キューバ、ドミニカ共和国、
エルサルバドル、グアテマラ、
ホンジュラス、メキシコ、
ニカラグア、パナマ
実施期間 : 2003年6月~2004年3月
クライアント : 環境省
  • 環境センターでの
    廃棄物の講習会

  • 環境センター

日本の環境省は、開発途上国の環境管理に関する行政能力強化のための技術協力に取り組んできた。これまで世界6カ国に拠点となる環境センターを創設し能力強化を支援してきたが、支援が必要なすべての国に同様の対応をするには、協力資源に限界がある。一方、南南協力支援という支援形態がその効率性・有効性から近年注目されつつあり、同省では2003年に大学有識者・援助機関の専門家からなる南南協力による環境協力検討のための調査会を開始した。検討会は3年計画で進められており、弊社は第1年度を担当した。第1年度は、全体のモデル地域となったメキシコ・中米カリブ地域の現地調査の他、同地域や既存センターへの質問表調査を行い、この協力方式のフレームワークとなる原理的な部分や可能性について検討会事務局を務めた。成果として、南南協力支援の概念的整理を踏まえ、同方式によるプログラム・プロジェクト代替案(8パターン)を提示した。

スマトラ系統電力開発運用強化計画のための環境社会配慮調査

実施国 : インドネシア
実施期間 : 2004年5月~2005年5月
クライアント : JICA
  • 発電所計画予定地と
    自然保護区の位置関係を確認

  • 貯水候補地の視察

  • カウンターパートへの
    技術移転セミナー

インドネシア政府は、ジャワ・バリ系統に続き、スマトラ地域の電気事業運営能力の強化と電源開発計画の策定を優先課題とした開発調査の実施を日本政府に要請した。日本政府はこれに応えて、スマトラ地域の最適電源開発計画の策定を目的としたJICA調査団を派遣した。
当社からは、社会環境影響評価を担当する団員が、自然環境影響評価団員と協力しながら、MP段階の環境社会配慮(ESC)調査業務を実施中である。ESC に関する法規・ガイドラインの要求事項、保護区等のベースライン調査、既設・計画中の発電施設サイト調査に基づき、電力事業基本計画のSEA、初期環境調査、ワークショップの開催とステークホルダー会合の支援を進めている。
新しい試みとして、新JICA環境社会配慮ガイドラインの要求に基づき、MP段階でのSEA的考察の導入、個別対象が具体化しない段階でのスコーピングと環境費用の内部化などが求められた。方法論的には、新しい手法の導入が必要で標準手法がまだない。これに対する調査回答として、電力設備の環境影響のMP 段階でのチェックリスト作成、電力設備のタイプ別スコーピング表の作成、電力設備最適化シミュレーションモデル代替案への環境コストの適用などの成果品を提示した。インドネシア側には優れた試みであるとの評価が得られており、JICAからも手法の標準化に対する期待が寄せられている。

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